誰も幸せにならなかった第一回シャドババトルフェスはどうすれば幸せになったか考察【シャドバビヨンド】

第一回のシャドババトルフェスが終了した。
結果はこの通り。

クライマックスマッチでクオンチームが捲ったという形になった。
ただ、これに納得いかないユーザーが非常に多い。
自分も納得いっていない。

実際公式の結果発表ポストのリプライ欄を見ると、リプライ欄はかなり荒れている。
もともとシャドバのリプライ欄は荒れ気味だが、このリプライ欄の荒れ具合は頭一つ抜けている。Tier1。
「自分が参加したクオンチームが勝ててうれしい!」という単にフェスを楽しんだだけのユーザーにも誹謗中傷が飛んでいく始末。

ただ、実際荒れるのも仕方ない仕組みだったと思う。
本記事では、なぜ荒れたかの原因と、運営に向けて送ったフィードバックの旨を記しておく。

スコア獲得方法1:貢献度割合

問題点を見つけるためには仕様を理解する必要があるので、仕様をしっかりとみていく。

シャドバフェスは3つのチームでスコアを競う。
スコアの獲得方法は3つ。ゲーム内の結果発表画像では2つに見えるが、本記事では3つあるものとする。

スコアの獲得方法の1つは貢献度の割合。

フェスマッチやパック購入で獲得できる貢献度を参照して、チーム単位での獲得割合で付与。
貢献度をそのままスコアに変換するのではなく、チーム単位で割合を比較してからスコアにするのが特徴であり、問題点の伏線。

たとえばAチームが100万、Bチームが150万、Cチームが250万の貢献度を稼いだ場合、全体の獲得貢献度は500万になるので、
Aチームは100万/500万*100 = 20スコア
Bチームは150万/500万*100 = 30スコア
Cチームは250万/500万*100 = 50スコア
を獲得できる。

スコア獲得方法2:クライマックスマッチの勝利数

フェスの終盤では、各チームから選出された代表100名でクライマックスマッチを行う。
代表の選出基準は希望者から抽選。ただし、貢献度を稼ぐほど当選率が上がる重み付き抽選。
代表者同士が対戦し、1勝ごとに1スコアを獲得できる。

たとえばAチームが60勝40敗、Bチームが50勝50敗、Cチームが40勝60敗だった場合、
Aチームは60スコア
Bチームは50スコア
Cチームは40スコア
を獲得できる。

スコア獲得方法3:クライマックスマッチの勝利順ボーナス

クライマックスマッチの勝利数が最も多いチームに+30、次に多いチームに+10のスコアがボーナスとして加算される。
先ほどのケース(Aチームが60勝40敗、Bチームが50勝50敗、Cチームが40勝60敗だった場合)だと、Aチームの勝利数が最も多いので+30、Bチームの勝利数が次に多いので+10される。

というわけで、結果は

AチームBチームCチーム
貢献度203050
クライマックス勝利数605040
クライマックス勝利順30100
合計1109090

でAチームの優勝となる。

クライマックスマッチで30点以上の大差がつく問題

もう問題点は明確かもしれないが、「クライマックス勝利順ボーナス」がとにかく意味不明すぎる。
クライマックスマッチの勝利数が非常に僅差だったとしても、1位に30点、2位に10点(3位に0点)ものボーナスが確実に付与される。

例えばAチームが51勝、Bチームが50勝、Cチームが49勝だった場合。
これだけ僅差なら、貢献度に大きな差があれば貢献度で勝利チームが決まってもいいのではないだろうか。

けど、今の仕様では、勝利数が同数になるケースを除いて、AB間に20スコアの差が、AC間に30ものスコア差が「必ず」ついてしまう。
勝利数も加味すると、AB間に21点の差、AC間に32点の差がついてしまう。
クライマックスマッチが僅差だったとしても、勝利数3位のチームが優勝するためには、フェスマッチ(貢献度獲得割合)で33点以上の差をつけておく必要がある。

ただ、貢献度割合で33%の差をつけることは相当難しい。

たとえば最初に例に挙げていたケース:Aチームが100万、Bチームが150万、Cチームが250万だった場合を考えてみる。
CチームがAチームに比べて2.5倍も貢献度を稼いでいる。
それでも、貢献度は割合にしてから付与されるので、割合の差はAC間で30、BC間で20しかつかず、結局クライマックスマッチで逆転されてしまう。

「貢献度は割合に依存する」という仕組みは素晴らしいと思う。
クライマックスマッチ前から勝利チームが明らかになるような大差がつかなくなるからだ。

じゃあさ!クライマックスマッチも割合に依存してくれねえか!?!?!?!?

なんで割合に関係なく30点が飛んでくるんだよ!!!

おかしいだろ!!!!!

クライマックスマッチの勝利数比重を上げて勝利順ボーナスを消せば解決

なのでクライマックスマッチも勝利数の割合に依存させるべき。
単純に「クライマックスマッチ1勝につき2スコア」とかでいい。
この場合、Aチーム51勝、Bチーム50勝、Cチーム49勝の僅差なら、AC間でも4スコアの差しかつかないため、優勝は貢献度が決めると言っても過言じゃないだろう。
逆にAチーム60勝、Bチーム50勝、Cチーム40勝であれば、AC間に40のスコア差が付くため、貢献度差が大きかったとしてもクライマックスマッチで大勝すれば捲る可能性もある。

貢献度で逃げ切る可能性も、クライマックスマッチで逆転する可能性もしっかり残している仕様になる。

なお、割合を求める際に使う分母(全体の勝利数合計)は150で固定なので、「係数×勝利数割合」のと「1勝ごとに○スコア」は実質的に同じ。

第1回シャドバフェスの実例で計算してみる

先ほど挙げた「クライマックスマッチ1勝につき2スコア、勝利順ボーナス無し」ならどこが勝つだろうか。
貢献度の計算方法は変わっておらず、クライマックスマッチはほーちゃん43勝、クオン55勝、ツヴァイ52勝。

この場合だと、

ほーちゃんクオンツヴァイ
フェスマッチ491735
クライマックスマッチ86110104
合計135127139

でツヴァイチームの勝利となる。

ほーちゃんチームは獲得貢献度割合こそ最も高かったが、クライマックスマッチでは期待値の50勝を大きく下回ったのが響き優勝には届かず。
クオンチームはクライマックスマッチこそ良かったが、獲得貢献度が他チームより非常に少なかったのが響いて最下位。
一方、ツヴァイチームは獲得貢献度割合も期待値の33%を超え、クライマックスマッチも期待値の50勝を超え、どちらも安定した結果を出して見事優勝。

これなら多くのユーザーに納得できる結果として受け入れてもらえるのではないだろうか。

個人の努力が報われなさすぎる問題

優勝チームの決め方はこれでいいとしても、問題点はまだある。

それがカードスタイルの入手方法。

今の仕様では、貢献度を大量に獲得したとしても、貰えるカードスタイルは1つ。
逆に、貢献度をほとんど獲得していないとしても参加さえしていれば、貰えるカードスタイルは1つ。
そして、貰えるカードスタイルはフェスで優勝したチームのものであるため、どれが貰えるかは実質選べないのと同義。

だから、今の仕様は個人の努力が報われなさすぎるんだ。

売上が無いとサービス運営ができないのは百も承知している。
ただ、それでも「溢れたカードを分解して好きなカードを生成可能」「チュートリアル完了でいくつかのデッキから好きなデッキをプレゼント」という仕様を踏襲して、フェスの個人報酬にカードスタイルを入れる、つまり「ちゃんとプレイすれば好きなカードスタイルのうち1つをプレゼント」にしたほうが良いと思う。

そして、参加者全員に配るのは優勝チームのカードスタイル以外にするとか。

そうすれば「他チームのカードスタイルを入手するなら課金必須」という構造は維持しつつ、「カードスタイルが欲しいならフェスマッチをたくさんする(かパックをたくさん引く)必要がある」という構造にできるので、フェスのアクティブユーザーも担保できる。

運営の売上は多少減るだろうが、ユーザーからの印象は明らかに良くなると思う。
それが長期的な売り上げに繋がるのではないだろうか。

参加者が多いチームのマッチング遅すぎ問題

あと、これもフェスのユーザー体験を下げていた要因のひとつ。
自分はほーちゃんチームに投票したのだが、フェスマッチ(ロビーマッチ)が全然成立しなくてストレスだった。

もちろん同士討ちで貢献度を獲得できるようになったらダメだが、同士討ちが絶対に成立しない今の仕様だとマッチング自体が成立しない。

ぶっちゃけシャドバフェスは十中八九スプラ3のフェスを参考にしているはずなので、スプラ3と同じ仕様である

  • 同士討ちは起こる
  • 同士討ちでも獲得できる「フェスポイント(個人報酬はこれに依存)」
  • チーム対抗時にのみ獲得できる「チーム貢献ポイント(フェスマッチのスコアはこれに依存)」

みたいな感じにしてほしい。

おわりに

以上3つ。
シャドバビヨンドは新生カードゲームとして様々な機能を実装しているし、中にはユニークな機能もある。
そのおかげで、素晴らしい仕様もあればカスみたいな仕様もある。
そして残念ながら、第1回のフェスマッチの仕様はカスみたいな仕様だと言わざるを得ない。

ただ、運営は明らかにユーザーを見てくれている。
週末ロビー大会の対戦回数を減らして酷評されたら対戦回数を選べるようにしてくれたし
2Pickの強さに偏りがあると言われたらリロール回数をリーダーごとに変えてくれたし
公式大会のエントリー数が定員を大幅に上回ったら追加開催もしてくれた。

この記事は自分の長文お気持ちだが、これを丁寧な文章にしたものを公式に送っている。

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